ド素人夫婦、ちょっとだけ知識を持ったらしいよ

挑戦の裏側

最近の日課は朝5時頃に庭に出ることから始まります。

毎朝、見るだけでうきうきします。

すのこの上にちょこんと並べた、ラベンダー達。
朝の光を浴びて風に揺れる姿を見たり、顔を近づけた時にフワッと漂うあのいい香りを感じたりするだけで、もう毎日うきうきしてテンションが上がってしまうんです。自分で自然の生き物のお世話をして、日々のちょっとした変化に喜ぶなんて、少し前の自分からは想像もできませんでした。だって全く興味はなかったですよね。
妻はよく小さなお花を植えたりはしていたのですが、私はそれを眺めて「へぇ~」くらいしか思っていなかったので(*ノωノ)

でも、今の私たち夫婦には「10年後に庭をラベンダー畑にして、そこで育った花で色々作って楽しむ」という、無謀だけどワクワクする計画があります。

毎日「いい匂いだなあ」と眺めているだけで、勝手に畑ができるわけではありません。相手は生き物ですし、10年付き合っていく大切な相棒です。それなのに、私たちはラベンダーの機嫌の取り方を、あまりにも知らなすぎました。

「このまま見よう見まねでやってたら、いつか枯らしてしまうかも……、ダメになってしまうかも」

基本は陰キャでめんどくさがりの私たちなので、そんな未来しか見えなかったです。

そう不安になった私たちは、知人の花屋さんに電話をして「ラベンダーってどうやったらご機嫌に育つんすか!?」とド素人丸出しの質問攻めにしたり、園芸の本を買って夜な夜な読み込んだりして、自分たちが育てている品種について少しずつ勉強を始めました。

ちなみに、私たちが読み込んでいる本がこちらです。

Amazon.co.jp: ラベンダー (NHK趣味の園芸 12か月栽培ナビ 12) : 下司 高明: 本
Amazon.co.jp: ラベンダー (NHK趣味の園芸 12か月栽培ナビ 12) : 下司 高明: 本

今回は、私たちの頭の整理と備忘録も兼ねて、うちの大事な相棒「グロッソ」について、本や花屋さんから教わった知識をまとめてみたいと思います。
「これからラベンダー育ててみたいな〜」と思っている方の参考になれば嬉しいです!

うちの相棒「グロッソ」を選んだ本当の理由

一口にラベンダーと言っても、実は世界中にはものすごい数の品種があって、それぞれグループ(系統)が分かれているそうです。うちの「グロッソ」という品種は、「ラバンディン系」というグループの代表選手なんだとか。

実はこの品種、何気なく選んだわけではありません。「うちの地域の気候に一番合っているんじゃないか?」と、ド素人なりに一生懸命調べてから購入したこだわりの相棒なんです。(※どこで買ったのかは、ド素人夫婦、10年かけてラベンダー畑作るってよ。2日目に書いています!)

本や花屋さんで学んだ、グロッソの特徴はこんな感じです。

① とにかく横にデカくなる!

グロッソは、成長すると横に大きく広がる性質があるそうです。
先日、遠出して視察に行ったラベンダー公園でも、丸くドーム状に育った株がたくさん並んでいました。高さはひざ下くらいでしたが、横への広がりがすごいので「うわー、すっごいボリューム!」と圧倒されました。花もたくさん咲くので、畑にした時の見ごたえはバツグンです。

うちの苗も、いつかこんなふうに横に広がる……はず!

② 茎が長くて、いっぱい採れる

グロッソは、お花がついている茎の部分がスッと長く伸びるのが特徴です。しかも、1つの株から収穫できる花の量がとっても多い!

実は……「茎が長くて、いっぱい採れるから加工し放題じゃん!」というのが、私たちがグロッソを選んだ最初の動機でした。けっこう不純な動機だったと思います(笑)。
でも、先日持ち帰ってきたお花で「ラベンダースティック」を編む練習をした時、茎を曲げてリボンを編み込むあの作業は、茎にある程度の長さがないと絶対に作れませんでした。グロッソはまさに「作る楽しみ」を味わうために生まれてきたような品種なんですね。

lavenderスティック

③ 香りが強!

ラベンダーを育てる一番の醍醐味はやっぱり「香り」ですが、グロッソは数ある品種の中でも、香りがとびきり強いそうです。エッセンシャルオイル(精油)を作るのにもよく使われているんだとか。

公園でラベンダーを摘み取って車に乗せただけで、帰りの車内がむせ返るような強烈な香りに包まれたのも大納得です(笑)。乾燥させてサシェ(匂い袋)にしておけば、いつでもあのスッキリした強い香りが楽しめます。

気候問題:過酷な環境でも育つのか?

植物を育てる上で、私たちが一番ビビっていたのが「気候」です。
私たちの暮らす地域は、夏は猛烈に暑くてジメジメするし、冬は雪がどっさり降るという、なかなかハードな環境です。

そもそもラベンダーという植物は、「乾燥が大好きで、高温多湿が超ニガテ」という基本性格があります。ジメジメした日本の夏は、ラベンダーにとってはかなりしんどい季節なんです。

他の地域の状況を調べてみたら……

「じゃあ、過酷な環境じゃ無理じゃん……」と落ち込みそうになりますが、ここでグロッソのタフさが発揮されます。

色々と他の地方の栽培状況を確認してみたところ、高温多湿な南関東地域を除けば、他の関東圏でもグロッソを植えているところが多いようなのです。

又、先日行ってきた山形県山辺町は、この公園にいた町の職員の方のお話ですと、平野部こそ山形でも雪は割と少ない地域だそうですが、山間部にあるこの公園は、特に雪が多く、1月~2月にかけて1メートル以上も積もるとか!そして、7月後半から8月にかけては近くに沼があるせいで、気温は35℃前後、湿度も高く「the高温多湿!」と言っておりました(笑)

基本は高温多湿がニガテなことに変わりはないんですが、その持ち前のド根性のおかげで、夏は暑く冬は豪雪という私たちの住むところもこの公園と環境が似ている為、過酷な環境でもしっかり生き抜く力を持っていることが分かりました。

そしてこの公園は、山間の風が比較的通りやすい場所にありました。
グロッソ自身の「タフさ」を信じて、私たちが「風通し」などの環境をちょっとだけ手助けしてあげれば、十分にラベンダー畑の夢は叶えられるということです!

風が気持ちよく抜ける山間のロケーション。この「風通し」が過酷な夏を乗り切る最大のヒントです。

ちょっと寄り道:本場「富良野」のラベンダー事情

いろいろ調べていくうちに、ラベンダーといえば絶対に外せない本場「北海道・富良野」の事情にも詳しくなってしまいました。せっかくなので、ここで学んだ豆知識もひけらかさせてください(笑)。
※まちがっていたらごめんなさい・・・

富良野では、ただ闇雲にラベンダーを植えているわけではなく、用途や開花時期に合わせて主に以下の「4種類」を栽培しているそうです。

色とりどりの花畑を楽しむ|ふらの観光協会公式サイト FURANO index
北海道富良野市の観光情報をご案内する「ふらの観光協会公式サイト」。アクセス、マップ、おすすめ観光コース、ラベンダー開花情報、富良野スキー場のご案内。ホテル、ペンション、温泉などの宿泊施設や飲食店の情報。「北の国から」などのドラマロケ地、アウ…
ふらの観光協会公式サイトより引用 ※ ▶マークをクリックで表がでるよ!
濃紫早咲(のうしはやざき)3号最も早い6月下旬から咲く品種。花穂が短く、蕾のころから濃い紫色を見せてくれるので、観賞用として非常に人気があるそうです。目で見て楽しむならこれですね。
ようてい少し赤みを帯びた花の色が特徴。爽やかな中にも深みのある香りがして、化粧品の香料などにとても向いている品種だそうです。
おかむらさき少し赤みを帯びた花の色が特徴。爽やかな中にも深みのある香りがして、化粧品の香料などにとても向いている品種だそうです。
おかむらさき淡い緑色に近い蕾をつける品種で、4つの中でもっとも爽快感のある香りが特徴。オイルがたっぷり採れる(収率が良い)ので、石鹸やハーブティーにもぴったりだそうです。

同じラベンダーでも、「見るため」「香料のため」「オイルのため」と、用途によって品種を使い分けているんですね。
私たちが「いっぱい採れて加工しやすいから!」という不純な動機でグロッソを選んだのも、あながち間違ったアプローチじゃなかったんだなと、少し自信を持ちました。

機嫌を損ねないための基本ルール

さて、話をうちのグロッソに戻します。
ここからは、花屋さんに教わったり本を読んだりして「なるほどなー!」と膝を打った、日々の育て方のポイントです。生き物相手なので「絶対」はありませんが、基本を押さえることが第一歩になります。

① 植え付けのタイミングは春(4〜5月)

グロッソの苗を新しく植え付ける時期は、4月から5月が一番良いそうです。私たちがあれこれ調べて苗を準備したのも春先だったので、スタートのタイミングはバッチリ合っていたみたいです。

② 水やりは「鉢を持ち上げて軽く」なったら

毎朝、私が一番うきうきしつつ、神経を使っているのが水やりです。
花屋さんに教わって一番「へええ!」と思ったのが、「毎日なんとなく決まった量の水をあげればいいわけじゃない」ということ。

ラベンダーは乾燥が好きなので、土がいつも湿ってジメジメしていると、根っこが息苦しくなって腐ってしまうそうです。
だから私は毎朝、すのこの上の鉢をヒョイッと持ち上げてみます。「お、今日は鉢が軽いぞ(=土の中までしっかり乾いてるな)」と確認できたら、鉢の底からジャージャー水が抜けるくらいたっぷりと水をあげます。

しっかり乾かして、あげる時はたっぷり。この「メリハリ」が、元気な根っこを育てる基本中の基本だそうです。

鉢の重さで土の中の乾燥具合を確かめるのが、毎朝の楽しい日課です。

③ 何よりも「風通し」が命!

水やりと同じくらい大事なのが「風通し」です。
大きくなって葉っぱが密集してきた時に、風当たりの悪い場所に置いていると、株の中心部分に湿気がこもって蒸れてしまい、そこから茶色く枯れてきちゃうそうです。
私たちも、すのこの置き場所を工夫して、なるべく風が淀まない特等席に鉢を置いています。

④ 涙をのんでチョッキン!「ピンチ(摘心)」の試練

先日、うちの可愛い苗からスッと伸びてきたお花の蕾を、ハサミで泣く泣く切り落としました。
せっかく咲きそうなのに!と思うかもしれませんが、これを「ピンチ(摘心)」と呼びます。

苗がまだ小さいうちに花を咲かせてしまうと、ラベンダーは「花を咲かせること」に全エネルギーを使ってしまい、株自体を大きくするための体力がなくなってしまうんです。
10年後に巨大な株にするためには、今はまだ我慢の時。エネルギーを「根や葉を育てること」に集中してもらうための、大切な作業なのです。

10年計画の鍵!「挿し木」

そして最後。本を読んでいて、私が一番テンションが上がった知識がこれです。 グロッソをはじめとするラベンダーは、「挿し木」という方法で自分たちで増やすことができるんです!

庭をラベンダー畑にするためには、当然ものすごい数の苗が必要になります。でも、それを全部お店で買っていたら資金が持ちません。

そこで「挿し木」の出番です。
今ある大事な苗を、まずはしっかり大きく育てる。そして、元気よく育った枝を少し切って土に挿し、そこから新しい根っこを出させて、また新しい苗として育てていく……。
時間はかかりますが、この知識を得たことで「自分たちの手で、少しずつ畑を作っていける!」という道筋がはっきり見えました。

今は数個の鉢植えでも、挿し木で増やしていけば……夢が広がります! ※画像はAI生成です

おわりに

ただ「見よう見まね」で水をやっていた数ヶ月前。
でも、人に聞き、本をめくって勉強したことで、ラベンダーのご機嫌の取り方が少しだけ分かってきました。

「なんで風通しが必要なの?」「なんで水を我慢させるの?」「なんで蕾を切るの?」。
理由が分かると、毎朝の鉢を持ち上げるだけの単純作業が、「10年後の未来の畑を作るための、すっごく大事な一歩」に思えてきます。

まだまだプロには程遠いド素人夫婦ですが、「完全に何も知らない状態」からは、ほんの少しだけ知識を持った状態へとレベルアップできた気がします。
明日の朝もまた、うきうきしながら鉢の重さを確かめて、この可愛い相棒たちと一緒にお世話を楽しみたいと思います!

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